パリの街中には意外に色が少ない。もちろん看板はあるし、店は目立つような色を使ってはいるのだが、全体的に白っぽく空の直前が灰色で統一されている。よく日本と比較してヨーロッパはこんなに綺麗なのにといわれる景色であるが、単純にネオンが出ていないというだけかな？とよく観察してみたら、そもそも看板の色自体もそれほど派手ではないことに気づいた。
治安の悪い地域は別として、カフェなどの屋根は暗めの赤、煤けた黄色、それからスタバのあの緑、茶色、黒、紫などがほとんどである。しかも赤や黄色に関しては茶地もしくは黒地、白地と合わせて使うため、それほど目立つようにはできていない。なにしろあのスターバックスの濃い緑ですら割りと遠目からわかるのである。

電光掲示板が出ているのは薬局とファーストフードくらいである。とは言えマクドナルドはそんなに目立たない（右手側）。後はタクシーとかバスとかの看板、くらいかな。

lang-8の外国人で新宿好きや渋谷好きが多いのを不思議に思っていたが、実際に来てみるとその理由がわかるような気がする。新宿の洪水のような光と色は彼らからすれば非日常であり、非常にファンタスティックなのだ。僕達がヨーロッパの町並みを美しいと思うように、見慣れないものだから心惹かれるのだろう。逆に東京駅の丸の内側なんてほとんどヨーロッパ（パリは高い建物がないので丸ビルは珍しいかもしれないが）なので、観光客的にはなにが面白いのか、なのではなかろうかと思ったりする。日本人は逆にああいうところ好きですけどね。

share: